033 セックス・ピストルズがリードしたロンドン・パンクのムーヴメントが77年をピークに終息していった後、メインストリームでは“新しいことを自由にやる”というパンク・アティテュードに則ったニュー・ウェイヴ(ポスト・パンク)が広まって行きました。 かたやアンダーグラウンドからは、パンク・ロックの荒くれたエナジーをパワーアップさせたバンドたちが続々と出てきます。 その一つが労働者階級の心意気を謳ったOi!パンクです。 その一方で速く激しい音と政治性を増した歌詞と怒髪天を衝くヴィジュアルでアップデートしたハードコア・パンクも、英国の様々な地方都市から生まれました。 匿名さん2016/09/06 03:36
034 イギリスのハードコア・パンクの代表格がディスチャージというバンドです。 北欧や日本などのハードコア・パンク勢はもとより、メタリカをはじめとするエクストリーム・メタルへの影響も絶大で、音楽に新しい歴史の窓を開いたカリスマ・バンドでした。 匿名さん2016/09/06 03:42
035 ディスチャージが存在しなかったらパンクだけではなくロックの歴史も違ったものになっていたでしょう。 歌詞や曲は贅肉をストイックに削ぎ落としてミニマルなスタイルで作られ、シンプルなパンク・ロックの肝を突き詰めたものになっています。 匿名さん2016/09/06 03:43
036 音的には、テレビで流れてくるポップスやロックの楽曲とは程遠い、雑音やノイズに近いもので息をつかせねほどの激しさで1曲1曲が走り抜けていく感じです。 重苦しいギターに、超低音で叫びまくるボーカル。旋律なんてあったものではありません。叫びです。曲もどれもほとんど同じ曲のようものです。 匿名さん2016/09/06 03:56
038 たとえば、原爆の惨劇を歌った 「A Look At Tomorrow(邦題:明日を見つめて)」は 「窓の外に見える 目がくらむばかりのまぶしい光 エノーラ(広島に原爆を落としたB29のニックネーム)が飛び去っていく 明日 明日 明日にでもこうなるのさ 男も女も子供たちのヒステリックに家族を捜しまわる ヘビが脱皮するように皮がむけるけど 母なる自然の摂理じゃないぜ」 こんな感じです。 匿名さん2016/09/06 04:01
039 ほとんど同時代に活躍したロンドン・パンクのバンド…クラッシュやセックス・ピストルズ、ダムド、Sham69などなど…に比べ、演奏ははるかに下手なのですが、爆音を轟かせる演奏、ストレートな歌詞、衝撃的なジャケット…すべてがかの元祖のセックス・ピストルズ以上に、パンク度が強いのです。 実に反社会的です。 たいていの人には音楽的に受け入れづらいものがありますが、この表現力は凄まじい。 匿名さん2016/09/06 04:14
040 ディスチャージの楽曲は、その後ヘビー・メタル界で燦然と輝くメタリカやメガデスなどにも影響を与えています。 しかしながら商業的な成功とは縁がありませんでした。 新しい音楽が、産業ロックとして成功するかどうかは、本当に表裏一体なのですね…。 匿名さん2016/09/06 04:17
041 ディスチャージの代表曲 「Never Again」 「Hear Nothing See Nothing Say Nothing」 「Nightmare Continue」 匿名さん2016/09/06 04:19