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格は主格、呼格、対格、具格、与格、奪格、属格、処格の8つある。つまり、1つの名詞は24通りに変化し得る。形容詞は名詞と性・数・格において一致する。代名詞は独特の活用を行う。
名詞・形容詞は語幹の末尾によって変化の仕方が異なる。とくに子音で終わる語幹は、連音による変化があるほか、語幹そのものが変化することがある。
動詞は、人称と数によって変化する。伝統的な文法では、動詞は語根(dhātu)によって示され、語根から現在語幹を作る方法によって10種に分けられている。時制組織は現在・未来・不完了過去・完了・アオリストを区別するが、古典サンスクリットでは完了やアオリストは衰退しつつあった[6]。態には、能動態(Parasmaipada)と反射態(Ātmanepada, ギ
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語・類義語も多い。
一例として数詞をIAST方式のローマ字表記で挙げる。なお、サンスクリットでは語形変化や連音によってさまざまな形をとるが、単語は語尾を除いた語幹の形であげるのが普通であり、ここでもその慣習による。
eka-, エーカ
dvi-, ドゥヴィ
tri-, トゥリ
catur-, チャトゥル
pañca-, パンチャ
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もに、サンスクリットも東アジアの多くの国々へ伝えられた。ただし初期の漢訳仏典の原典はかならずしもサンスクリットではなかったと考えられており、ガンダーラ語のようなプラークリットに由来する可能性もある[15]。日本へは中国経由で、仏教、仏典とともにサンスクリットにまつわる知識や単語などを取り入れてきた。その時期は遅くとも真言宗の開祖空海まではさかのぼれる。
仏教用語の多くはサンスクリットの漢字による音訳であり、"僧"、"盂蘭盆"、"卒塔婆"、"南無・阿弥陀・仏[16]"などがある。"檀那(旦那)"など日常語化しているものもある。
また、陀羅尼(だらに、ダーラニー)、真言(マントラ)は漢訳されず、サンスクリットを音写した漢字で表記され、直接読誦される。陀羅尼は現代日本のいくつかの文学作品にも登場する(泉鏡花「高野聖」など)。
卒塔婆や護符などに描かれる文字については梵字を参照。
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ヴィシュヴァーミトラ(サンスクリット語 विश्वामित्र Viśhvāmitra)は、インド神話に登場する聖者(リシ)である。ヴェーダ詩人の1人で、『リグ・ヴェーダ』第3巻はヴィシュヴァーミトラの作と伝えられる。
もともとはクシャトリヤの出身で、カニヤクブジャの王ガーディの子として生まれた。しかし聖仙ヴァシシュタと戦って敗北し、武人の無力さを嘆いて聖仙となることを志し、苦行の末にバラモンになったとされる。叙事詩『マハーバーラタ』、『ラーマーヤナ』にはヴィシュヴァーミトラとヴァシシュタが反目し続けたことが述べられているが、この物
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カーリダーサ
Kalidasa inditing the cloud Messenger, A.D. 375.jpg
メーガ・ドゥータを書くカーリダーサ
誕生 4世紀か5世紀
死没 4世紀か5世紀
グプタ朝、ウッジャイン付近
職業 劇作家、詩人
ジャンル サンスクリット戯曲(英語版)
主題 叙事詩、抒情詩、プラーナ
代表作 アビジュニャーナシャクンタラー(英語版)、ラグ・ヴァンシャ、メーガ・ドゥータ、ヴィクラモールヴァシーヤ、クマーラ・サンバヴァ(英語版)
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カーリダーサの生涯を元に制作されたタミル映画初のトーキー「カリダス」(1931年)
カーリダーサ(サンスクリット語: कालिदास)は古代インドの作家。サンスクリット文学において最も偉大な詩人、劇作家と考えられている。
彼の生涯に関する
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エホバの証人(エホバのしょうにん、英: Jehovah's Witnesses)はキリスト教系の新宗教[2][3][4]。ものみの塔聖書冊子協会などの法人が各国にあり、ほぼ全世界で活動しており、「神の王国」という国境なき世界政府の確立を支持している。聖書は主に新世界訳聖書を使用している。また、キリスト教主流派が重要視する基本信条を否定しているため、主流派から異端とされている[5][6][7][8][9]。一般的には熱心な伝道活動を行うこと[証人 2][10]、輸血を拒否すること、戦争に参加しない事などで知られている[11][12][13
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1870年代にチャールズ・テイズ・ラッセルによって設立され、世界本部は長らくニューヨーク市ブルックリン区に置かれていたが、2016年に同州ウォーウィックへ移転する。信者数は全世界で約820万人、最多国アメリカでは約120万人、日本は約21万人いるとされている。聖書は主に新世界訳聖書を使用し、主流派キリスト教の条件とされる基本信条を否定する立場にあり、三位一体論の否定や輸血を拒否することで知られている。教義によると、神は唯一神エホバ(ヤハウェ)であり、キリストが神であることを否定し[13]、大天使ミカエルと同一であるとしている[証人 3]。また、現代の世界(宗教組織、政治組織を含む)は悪魔サタンの支配下にあり[証人 4]、やがて終わりの日にキリスト率いる神の軍団との大戦争(ハルマゲドン)により人類に対するサタンの支配を終わらせるとしている。また、「エホバの証人」という名称には、すべてのものの創造者エホバについての真理を語る人、という意味が込められている。[
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統治体、地帯区、支部、巡回区、各会衆という構造になっており、各々に監督や長老といった管理監督責任を担う信者が存在する。施設については、前述の世界本部のほか、ものみの塔教育センターをニュージャージー州パターソンに、ものみの塔農場をニューヨーク州オレンジ郡ウォールキルに有する。また、世界96ヶ所に支部事務所が、239の国や地域に約11万の会衆が存在する。
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旧約聖書にみられる唯一神エホバを崇拝の対象とする。原文に近い聖書写本には、神の固有の名として神聖四文字語יהוהと記述されており、YHWHもしくはJHVHに相当する。しかしながら、子音字のみで母音がないため古代イスラエル人がどのように発音していたか定かではない。「エホバ」という発音は、欽定訳聖書(1611年)やアメリカ標準訳(1901年)などでJehovah(発音記号:dʒɪhóʊvə)、また日本でかつて広く使用されていた舊新約聖書文語訳(日本聖書協会)でヱホバ(旧仮名遣い)として使用されてきた。これに対し、学術的にはヤハウェ、ヤーウェなどの表記・読みがなされ、学説ではヤハウェであろうとする説[16]が有力である
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「戦いを学ばない」[28][29]「剣を取るものは剣によって滅びる」[30]という聖書の記述を理由に兵役を拒否する[証人 16]。兵役が義務化されている国々で問題視されることがある。国家はそれに対してエホバの証人を投獄するのが一般的である。近年では、良心的兵役拒否が人権の一つとして認識されるようになってきたことから、社会奉仕活動への参加を義務付けることによって、兵役の義務の代わりとする事例も増えている。場合によっては投獄ではなく、「兵役」か「処刑」かのどちらかの選択を迫られることもあったが、その場合にも処刑されることを選んだという